「娘は、このクラスの生徒に殺された」──。1人の中学校教師の告白から始まる衝撃作『告白』。同名ベストセラー小説を映画化したこの作品の特別授業が、6月3日、都内の女子高校で行われ、主演の松たか子と中島哲也監督が“授業参観”した。
講師は、リクルートを経て2003年に杉並区立和田中学校校長に就任(08年に退任)、民間人の視点で様々な革新的活動を行ってきた藤原和博。会場に現れた松はまず、「女子校にいたこともあるので、とっても久しぶりで懐かしい」と、女子高生たちに囲まれた感想を語った。
映画『告白』を題材とした授業のテーマは「復讐」。授業では、それぞれの意見をもとに、小グループに分かれてのディベートが行われた。松と中島監督も当然のように参加させられ、女子高生たちと「復讐」について熱心に意見を交わしていた。
そんななか、松は、女子高生たちの意見を聞くうちに、自らの最初の意見をチェンジ! 一方、中島監督とディベートしていた女子高生たちは、理論派の監督に影響されてか、監督と同意見に変わっていた。その後、それぞれが自らの意見を述べる場では、監督の意見を聞いた松が自ら手を挙げて意見を述べる場面も。また、監督とは反対の意見を堂々と述べる生徒もいて、活気に満ちた奥深い話し合いが展開していた。
この日は社会学者の宮台真司も参加しており、ラストについての自らの解釈や、復讐についての意見を熱心に語っていた。
最後に今日の感想を聞かれた監督は、「みんなに話し合ってもらえればと思って作った作品なので、今日、ここに来ることができて嬉しかった。今後も話し合いを続けてもらえれば」とコメント。松は、女子高生たちがきちんと自分たちの意見を持ち、発言していることに感嘆していた。
『告白』は6月5日よりTOHOシネマズ 日劇ほかにて全国公開される。
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