森絵都の人気小説をアニメ映画化した『カラフル』。8月10日、この映画を題材にした特別授業がスペースFS汐留で行われ、160人の中高生が参加。映画を鑑賞した後、土井隆義筑波大学教授の授業に耳を傾けた。
映画は、死後、人生に再挑戦するチャンスを与えられた<ぼく>の姿を通じて、人生の豊かさを訴えかける作品だ。この日は声優をつとめる南明奈と原恵一監督も登場。生徒たちと共に、土井教授の話を熱心に聞いていた。
土井教授は、人間のキャラクターは1つではなく、別の人から見れば、同じ人でもまた違うキャラクターに見えるものだと解説。思春期には、自分で自分のキャラクターを決めつけがちだが、自分目線だけではなく他人目線で自分を見ることが大切だと訴えた。そして、「自分は○○キャラだと決めつけて自分を縛らず、自分の可能性を信じてください。それが、みなさんの人生の幅を広げるはずです」と中高生たちに優しく語りかけていた。
授業の後に原監督も、「聞いてはいましたが、(中高生にとって)キャラというのは大問題なんですよね」と前置きしてから、「みなさんは恥をかくことをものすごく怖がっていると思いますが、恥をかくことは、自分の“色”を増やす良い方法のひとつ。恥ずかしい思いをたくさんして、自分の世界を広げてください」と語った。
続けて南が「どんどん色んなことに挑戦して、カラフルな人生になるよう頑張ろうと思いました」とコメント。すると監督は「南さんは、映画のアフレコにものすごく苦手意識があったのですが」と話し出し「でも、(本作の南の声は)良かったと思いませんか?」と問いかけると、客席から「良かった!」と拍手が。監督は満足そうにうなずくと、「そういうことなんです。苦手だからと避けずにやってみると、意外と良い結果が出たりするんです」と、挑戦することの大切さを訴えていた。
その後ロビーで囲み取材が行われ、再び南が登場。この日、制服姿で登場した南は、約半年ぶりに制服を着た感想を聞かれ「渋谷で制服姿の女子高生を見て、また着たいな、と思っていたので(笑)。久々にプリクラを撮りたいですね」と笑顔を浮かべた。
高校時代にはすでに仕事をしていたため学校帰りに遊びに行く暇もなかったそうで、「制服で映画館とかに行ったりするのに憧れました。もうちょっと遊んでおけばよかったな」と残念そう。授業を受けるのはキライだったそうだが、この日、久々に受けてみて懐かしさを感じた様子。だが同時に「指されたくない、というイヤな気持ちを思い出しました」と苦笑い。成績はイマイチだったようで、1と2ばかりだったと南。だが「英語だけは4だった」と胸を張るも、5はなかったのかという質問に「そうですね」と照れくさそうな表情。
今のところ趣味といえばゲームだけという南だが、三味線を習いたいと思っているとも告白。理由を聞かれると「人と違うことがやりたくて、“和”が好きなので」と南。お琴にも興味があるそうで、現在、ネットで教室を探していると話していた。
『カラフル』は8月21日よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国東宝系にて公開される。
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