国民的AV女優として人気を博しながらも2010年6月にAV界を引退。本格的女優としての道を歩き始めたみひろ。そんな彼女の私小説を映画化した『nude』のトークショー付き試写会が9月9日にシネマート六本木で行われ、原作者のみひろと主人公を演じた渡辺奈緒子が登壇した。
渡辺にとってはこれが映画初主演。「初めて脚本を読んだときに、本当に難しい役になるなとわかった上で、共感する部分がすごくあった。だから、何としても(この役を)表現してみたいと思った」と本作にかける意気込みを語っていた。
その渡辺が役作りのため、初めて足を踏み入れたのがレンタルビデオ店のAVコーナーだ。「みひろさんがプロ意識を持っているAVという職業をちゃんと見ようと思った」という渡辺は、「いつも借りているビデオ屋さんではなく、違う駅で降りて、サングラスと帽子をかぶって、ビデオ屋さんの一番奥ののれんをくぐった。(男性客が)パッケージの裏を見て吟味している姿がすごく真剣で、あー、表じゃなくて裏を見るんだって、発見でした」とAVをレンタルした体験を語っていた。
一方、AV界に入った理由を尋ねられたみひろは、「最初は裸のグラビアだけをやっていたが、Vシネマで初めてお芝居をしたときに衝撃を受けた。部活だろうと何だろうと、今まで何かに夢中になることがなかった私が、お芝居をしたときに初めて、これがすごく好き、ずっとやっていきたいって思った」と、女優という仕事に目覚めた日のことを語ると、「(女優という夢を)絶対に叶えるんだっていう気持ちが強くて、そのステップとして5年くらいAVをやらせてもらいました」と振り返っていた。
この日は恋と仕事は両立できるかという話も飛び出した。渡辺が「恋と仕事は両立できないんですね、私」と打ち明けると、みひろも「両立できないから、ああなったの。映画にもあるんですけど、ああいう決断をしたんですね」と語った。すると渡辺から「まだ見ていないからみなさん、わかんないじゃないですか? どういう決断をしたんですか?」とみひろに突っ込みが。それに対してみひろは「私は恋と仕事は両立できません。なので映画にもあるんですけど、ああいうことが起こるんです」と、再び「ああいうこと」とお茶を濁していた。その後、みひろが「器用になりたいもんだ」とボソッとつぶやくと、すかさず司会が「やっぱり、いいとこ取りをしたいですよね」とフォロー。みひろも「したいです」と実感を込めて語っていた。
『nude』は9月18日よりシネマート新宿ほかにて全国順次公開される。
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