カップルでの鑑賞は危険すぎる!? 笑福亭鶴瓶と西川美和監督が自作映画でアドバイス

2012.08.29

『ゆれる』『ディア・ドクター』などの秀作を手がけてきた西川美和監督が、初めて女性を主人公にした映画『夢売るふたり』の試写会が8月27日夕方にスペースFS汐留で行われ、西川監督とキャストの松たか子、阿部サダヲ、笑福亭鶴瓶が舞台挨拶に登壇した。

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松と阿部が結婚詐欺を働く夫婦を演じ、2人を追う私立探偵を鶴瓶が演じた同作。この日はカップル限定の試写会だったが、鶴瓶は「僕はこの映画を夫婦で見てエラいことになりました。カップルとか夫婦で見るのは避けたほうがいいと思います」と挨拶。西川監督も「師匠がおっしゃった通りです」と今更ながらのアドバイスをし、場内を沸かせていた。

松が扮する妻の指示の下、女性たちを騙し金を貢がせる夫を演じた阿部。劇中での色気が尋常じゃないと言われると、「色気とか、自信はないです。今ある自分を出していただけで」と戸惑い気味だった。

西川監督は、同作の準備中、鶴瓶から結婚詐欺の被害者を紹介してもらい取材したことを打ち明け、「2人の方とお電話させていただきました。被害者の感情ってすごく複雑で、単に悔しいとか悲しいとかでは片付けられない思いがあって、何も知らなければ『バカな女の人だな』と思うだけかもしれないけれど、本人に聞くと『あ〜あ、そりゃぁ、金出すなぁ』と……」と被害者への共感を語った。

この日は観客からの「男と女」に関する悩み相談も行われ、21歳の男子大学生から気になる女の子へのアプローチを相談された阿部は「21歳の男性の魅力──尋常じゃない色気を出していけば大丈夫。誘えば来ますよ」と相談に乗りつつも「後で映画を見ていただければ、勉強になると思います」とさりげなく映画をアピール。

どうアプローチされると嬉しいかと聞かれた松は「『相手が引くかも』と思うことを全部やってから付き合ったらいいと思う。全部やって大丈夫な子は、いい子だと思いますよ」とアドバイス。一方、「自分がずっと温めてきた一発ギャグなんかをやってみれば」と阿部が言うと、鶴瓶は「本気にするやん！絶対せんほうがええよ」とフォローしていた。

映画については「この物語の2人が幸せなのか。最後まで見守ってあげてほしい」と松。阿部は「男とは、女とは、夫婦とは……それぞれ色々な感想があると思いますので、楽しんでください」、鶴瓶は「後を引く映画ですので、ぜひ楽しんでいただければ」と話し、西川監督も「この作品を見た後に、映画について会話したりコミュニケーションを広げることもすごく楽しいことだと思うので、そういう時間を持っていただければ」とアピールしていた。

『夢売るふたり』は9月8日より新宿ピカデリーほかにて全国公開される。