来年2月にロサンゼルスで開催される米国アカデミー賞外国語映画賞の日本代表作品に、女性監督作品としては初めて選出された『かぞくのくに』。その決定を祝した記念舞台挨拶が9月15日にテアトル新宿で行われ、キャストの安藤サクラ、井浦新、村上淳、省吾とヤン・ヨンヒ監督が登壇、喜びを口にした。
アカデミー賞外国語映画賞は2009年2月に開催された第81回アカデミー賞で『おくりびと』が受賞したことでも話題の賞。主要な会話が英語以外で占められ、アメリカ以外の国や地域で制作されていることが選考条件となる。
まずは各国の代表作品に選ばれた上で、アメリカの映画芸術科学アカデミーによる選考を経て、最終的に5作品がノミネート。そのうちの1本が受賞作となる狭き門で、日本映画も『おくりびと』の受賞以降、『誰も守ってくれない』『告白』『一枚のハガキ』が代表に選出されているものの、すべてノミネートされずに終わっている。
そもそも日本代表に選ばれること自体が難関で、今年も22作品が申請し、映画評論家ら7人で構成された選考委員による審査を経て『かぞくのくに』に決まったが、このクラスのインディペンデント作品が選ばれたことは過去に例がない。それだけにヤン監督も感慨深いものがあったようで「本当にびっくり! 今も驚き中」と心境を述べると、「宝くじを握らせてもらっている感じ。しばし夢を見ているような気分」と喜びのコメント。
安藤も「アカデミー賞の知らせを聞いて、未だにそわそわしています。まだ信じられない感じでいますが嬉しいです」と笑顔で語り、井浦は「こういう(インディペンデント)作品が王道中の王道であるアカデミー賞の日本代表に選出されたということは、時代が変わり始めているということ。今までになかったことだし、ものすごいことを監督がしでかしたなと思っています」とヤン監督を讃えた。
この日が初登壇となった村上は「選出されたことが、どれだけすごいことかまだ実感が持てません。ただ、過去に『おくりびと』『告白』『一枚のハガキ』といった作品が選出されてきたなか、こういうインディペンデント映画が選出されことは、とてもすごいことだと思います」と話し、省吾は「1年前のあの暑い夏にみんなで頑張って作った映画が、評価されて嬉しいです。このままの勢いで昇り竜でいきましょう」と話していた。
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