日本アルプスを舞台に、山岳救助ボランティアたちの活躍を描いた『岳 −ガク−』。この映画の初日舞台挨拶が5月7日にTOHOシネマズ日劇で行われ、キャストの小栗旬、長澤まさみ、佐々木蔵之介、石田卓也、渡部篤郎と、片山修監督が登壇した。
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山をこよなく愛する主人公の島崎三歩を演じた小栗は「映画館のデカいスクリーンで見て欲しい山の映画ができあがった。本日はこういう形でみなさんにお会いできて嬉しいです」と挨拶。
撮影前に体験した山岳訓練について尋ねられると「山に登ったり」と当然なことを話して笑いを誘い、これまでに山登りの経験はあるかとの質問には「(小学校の頃の)林間学校か遠足以来」と答え、さらなる笑いを巻き起こしていた。
新人の山岳救助隊員・椎名久美を演じた長澤は「山に登るのは初めての経験。役柄を演じていくなかで、自分もどんどん山のことを知っていき、久美と一緒に成長していけたと思う」と、役作りに関して誠実に話していた。
そんな長澤が、メチャクチャ怒っていたことがあると明かしたのは小栗。「劇中、夏山をハイキング気分で登ったおじさんが足をくじき、そこに久美(長澤)らが来るシーンがある。あの日のまさみちゃんはメッチャ恐かった。プリプリしてた」と暴露すると、笑いながら聞いていた石田も「僕もビックリしました。初めて見ました」と、長澤の迫真のぶち切れ演技に驚いた様子。司会から「何があったんですか?」と尋ねられた長澤は、「軽装で山に登ってくるのが悪いんです」と一喝。客席からは大きな拍手が沸き起こっていた。
一方、山岳救助隊の隊長・野田正人を演じた佐々木は、雪山を体験した感想について、「ご覧になるとわかると思いますが、隊長はそんなに(山に)登っていないんです。基本、基地で報告を受け指示を出していただけ」と、やや自虐的なコメント。
続けて、「登ったけど、(山の天気などの都合で)ワンカットも撮れずに下山したという話を何度も聞いた。僕が登ったときは、幸い撮影できたが、午前中が勝負だということで朝早くから準備し、休憩とか昼食の時間とかはまったくなし。いつ撮れるかわからない、1時間にワンチャンスあるかないかくらいの状況だった」と振り返り、チャンスが来たときには一気に撮影したと、山での撮影の過酷さを観客に説明していた。
また現場では、小栗を上空から見下ろすカットを撮るために、佐々木、長澤、石田の3人がヘリコプターに乗り30〜40分旋回し続けたそう。佐々木は「僕はまだ大丈夫だったが、この2人が真っ青になっていた」と石田、長澤が乗り物酔いと格闘していたことも明かした。
すると司会から、そのヘリを運転していたのが渡部さんですよねとの突っ込みが。ヘリのパイロット・牧英紀役の渡部は、自分のせいではないのに、なぜか恐縮。役作りに関しては「日焼けサロンに行って色を黒くしました」とトボけ、ヘリでの撮影は大変だったかとの質問には「いかに運転しているように見せるかが大変だった」と述べ、客席を沸かせていた。
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