「果たして、宇宙人はいるのか!?」。答えの出ない不毛な問いだと分かっているのに、つい繰り返してしまうテーマだ。ちなみにワタクシは「宇宙人はいる」派。こんなに広い宇宙に、異星人がいないほうが不自然だろう。となれば、自ずとSFモノにも食指が動く。
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指先と指先とを互いにくっつけあったり、音楽は惑星をも超える!と異星人との友好的関係を描いた時代もあった。だが、このところ公開される作品は、本作を含め、非常に好戦的だ。『インデペンデンス・デイ』『宇宙戦争』『世界侵略:ロサンゼルス決戦』etc.、彼らの目的は奪うこと、滅ぼすことにある。
『スカイライン−征服−』に至っては、戦う以前の問題。とにかく力の差が歴然なのだ。LAの高層マンションで暮らす友人に招かれた主人公とその恋人(妊娠中)が宿泊した翌朝、いきなり襲来が始まる。街の上空からまっすぐに降り注ぐ無数の青白い光と、そこに吸い込まれていく数えきれないほどの人々。次第に各々の光の元は巨大な未知の物体=生命体だと露わになる。まず、この圧倒的な映像に身を乗り出さずにいられない。掴みはOK!
製作・監督のストラウス兄弟は、そのスタジオで『デイ・アフター・トゥモロー』『300〈スリーハンドレッド〉』『アバター』といった大作のVFXを担当してきたやり手。監督作は『AVP2 エイリアンVS.プレデター』で経験済みだが、今回は製作もやることにこだわった。また本作で重要なのは、インディペンデント作品だという点。つまり、監督が好きなように撮れるのである。製作費は1000万ドル強。そのほとんど全てをVFXに費やしたことからも分かる通り、彼らがやりたかったのは、「VFX好きによるVFXを存分に堪能できる映画」。ちなみに超低予算SF映画と言われた『第9地区』でも製作費3000万ドルだ。
LAを異星人が襲うというと、先ほども挙げた『世界侵略:ロサンゼルス決戦』が浮かぶが(実はこちらの作品もストラウス兄弟のスタジオがVFXを手掛けている)、あちらが戦争映画のようなリアリティを追求し、しかも人間ドラマも絡めつつ進むのに対し、『スカイライン−征服−』が注力するのは、やりたい放題のクリーチャーの姿。
ふと、小学生の頃の催し会(お楽しみ会)を思い出してしまった。男子が、その時までに作ったかなり凝った街のミニチュアを、怪獣の真似をして、めちゃくちゃに破壊していく。それだけの出し物である。ズバリ本作は、高い技術を得た大人が、そうしたお楽しみを嬉々としてやってのけた映画と言える。逆に言えば、それだけ作り手の思い入れは純粋で強い。多種多様のクリーチャーと、マンションのブラインドから垣間見える破壊されゆく街のスケール感は、メジャー作品に劣らない。
しかし一方で、セレブの友人宅とされる高層マンションの一室の実態は監督の部屋であり、その他のロケも屋上や駐車場など一部のみで、脱出を試みる出演者もごくわずか。これで、LA全体が征服される様子を違和感なく見せているのだ。なんともまぁ、逆に凄いではないか。しかも、ラストには、なかなか気の利いたシーンもやってくる。最後まで、決して気を抜かぬよう。
『スカイライン−征服−』DVD&Blu-rayは10月7日よりレンタル開始(TSUTAYA独占)、11月11日より発売される。(文:望月ふみ/ライター)
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