吉永小百合主演の映画『北のカナリアたち』が観客動員100万人を突破。その大ヒットを記念し、吉永と阪本順治監督が丸の内TOEIで500人の学生を前に公開授業を行った。
本作の演技で「第36回山路ふみ子映画賞」女優賞に輝いた吉永は、この日、授賞式から駆け付けサプライズ登場。「明日は映画の日です。私の子どもの頃は映画の日ってなかったんですけど、映画館で映画を見ることで学ぶことも多かったし、楽しい思いをいっぱいしてきました。今の学生さんたち、若い方にも映画館でたくさん見ていただきたいと思っております」と学生たちに呼びかけた。
また、「この映画ではまわりに支えられ壁を乗り越えていくが、ご自身はどうやって乗り越えたのですか?」という質問には「25、6歳のときに働き過ぎで声が出なくなったことがあるんですね。そのとき、まわりの方から今できることをやればいいんだ、そんなに無理しなくてもいいんだって言ってもらって、今に繋がっています。本当に辛いときや困ったときに1人じゃないんだって、声をかけてもらったことで生きられたという思いがします」と話していた。
劇中では、吉永演じる主人公は多くを語らない。「…」というセリフが入ってないシーンが多いなか、吉永自身がどんな風に間をとっているのかという質問には「観客は実際にいないので、常に共演者の方との芝居になるわけですね。ですから、自分でこういう間でしゃべろうとか、こういう間で受けようと決めないで、現場に行って相手の方との間を見て、芝居をするように心がけています。特に今回は若い俳優さんたちが、それぞれ自分の思いを(吉永演じる)はる(先生)にぶつけてくるシーンが多かったので、しっかりとその思いを受け止めようと思いました。心の中で、この子はこういうことを考えていたんだと思えば、きっと表情に出るのではないでしょうか」と語った。
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