綾野剛主演『そこのみにて光輝く』がモントリオール映画祭で監督賞受賞

左から綾野剛、呉美保監督、池脇千鶴
左から綾野剛、呉美保監督、池脇千鶴

41歳で自死した不遇の作家・佐藤泰志の唯一の長編小説を映画化した『そこのみにて光輝く』が、世界4大映画祭の一つであるモントリオール世界映画祭で見事、最優秀監督賞を受賞した。

死後20年を経て再評価が進む佐藤泰志原作をみごとに映画化

同賞はグランプリに次ぐ賞で、呉美保監督は「賞の名前は“監督賞”という名前ですが、ひとりでとれるものではなくて、みんなの力があってこそのものだと思います」と関係者への感謝を述べた。また、「この映画の原作を書かれた作家・佐藤泰志さんは芥川賞候補に何度もノミネートしながらも賞に恵まれず、不遇の死をとげました。この賞を獲得し佐藤さんが報われたかなと感じています」と原作者についても語った。

主演した綾野剛も、「風が吹いたなって感じです。佐藤泰志さんに届けられたかなと思います」と、原作者への感謝を込めた思いを吐露。「国と文化を超えてコミュニケーションをとれた実感があり、映画は改めて世界共通語だと思いました」と、海外で高い評価を得た喜びも口にした。

またヒロインを演じた池脇千鶴も「がらにもなく興奮してしまいました。監督すごくがんばったと思うのでいいご褒美ですね」とコメントし、受賞を喜んだ。

『そこのみにて光輝く』は現在テアトル新宿にてアンコール上映中。11月14日にDVD&ブルーレイがリリースされる。

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