第33回モントリオール世界映画祭で、ワールド・コンペティション部門に出品されていた『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』の根岸吉太郎監督が、最優秀監督賞を受賞した。
太宰治の同名小説をもとにした作品で、浅野忠信が酒や女にだらしない放蕩夫を、松たか子がそんな夫に尽くす明るく健気な妻を演じている。
根岸監督と浅野は映画祭にも出席。公式上映では観客から絶賛され、サイン攻めにあったという。フランス語圏であることから、授賞式で監督は「メルシー・ボク、メルシー・ボク」とフランス語で謝意を述べ、「何度お礼を言っていいか、わかりません。モントリオールという、映画が大好きな人々の映画祭で、この映画の第一歩を歩むことができました」と感激した様子で挨拶した。
受賞後は、「個人賞ですが、日本映画全体の名誉だと思っています」と監督。「自分の名前が呼ばれた時は、自分の名前ってフランス語っぽいなぁと感じていました(笑)。抑えた演出だったので、監督賞をいただけるなんてまったく想像していませんでした。この映画の東洋的なニュアンスをきちんと読みとっていただいたと思っています」と喜びを語った。
また浅野も、「自分のことのように思えて嬉しい。撮影中に監督と一緒にすごした時間は、嘘のない時間でした。そういう時間も全てひっくるめて演出していただいたことで、自分でも完璧と思える芝居を引き出していただいた。この賞をいただいたことで、その答えが出たと思う。監督には、『おめでとうございます』だけじゃ言い尽くせない」と話していた。
映画祭で、その存在感が高く評価された松も、「本当にこだわって、徹底して突き詰めていった監督の努力の結果。素晴らしい栄誉だと思います」とコメント。朝、現地の浅野から「やりました」というメールが届いたそうで、「何かを分かち合いたいという気持ちが一番ですが、(浅野さんと)一緒に初めて向き合った作品が、こんなプレゼントをもらえてすごく嬉しいですし、『やったね』っていう感じです」と喜んでいた。
『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ』は、10月10日より全国公開される。
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