(…前編より続く)
【注目シネマ】
×『at Home アットホーム』
人気作家・本多孝好の「at Home」を竹野内豊主演で映画化。血の繋がりのない寄せ集め家族が、犯罪で生計をたてながら暮らしていく姿を描く。
本多孝好の小説の映画化と言えば『ストレイヤーズ・クロニクル』(15年/ワーナー)が全国246スクリーンで動員」4万8000人で7位。竹野内豊主演作は『ニシノユキヒコの恋と冒険』(14年/東宝映像事業部)が小規模公開ながら14位にランクイン。『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』(11年/東宝)では全国300スクリーンで、動員21万6000人という実績もある。
劇場公開数は50弱だが、第39回モントリオール世界映画祭フォーカス・オン・ワールド・シネマ部門に正式招待されるなど、作品としての注目度は高い。8月10日には、プレミアム試写会を行い、独身大物俳優・竹野内が「家族」について語り話題になった。
・【週末シネマリサーチ】(前編)強力夏映画に『アイカツ!』が殴り込み! はたしてランクインは!?
×『死霊高校』
『パラノーマル・アクティビティ』シリーズや『死霊館』シリーズの製作陣が名を連ねるホラー映画。高校の演劇部を舞台に、怪現象が人々を戦慄の恐怖に導く。
製作のジェイソン・ブラムは、映画『セッション』(15年/ギャガ)でスマッシュヒット。日本でも口コミが広がり、連日満館の大盛況だった。『パラノーマル・アクティビティ』(10年/プレシディオ)も初週ランキングで7位になるなど結果を残している。
約20館でのスタート。8月17日に行われたイベントでは、稲川淳二を招いて「怪談ナイト」を開催。会場に招待された約30人の女子高生たちを震え上がらせた。スタート後の広がり方に注目だ。
×『劇場版デート・ア・ライブ 万由里ジャッジメント』
ファンタジア文庫から発売されている橘公司の人気ライトノベル「デート・ア・アライブ」シリーズをアニメ化した作品の完全新作劇場公開版。
上映館数は20館弱だが、ファン待望の劇場版ということもあり、スクリーンアベレージは高そうだ。劇場版オリジナルキャラクター万由里を、第9回声優アワード新人女優賞を受賞した人気声優・雨宮天(あまみやそら)がつとめることでも話題になった。(文:磯部正和/映画ライター)
磯部正和(いそべ・まさかず)
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。
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