(…前編より続く)
【注目シネマ】
*『探検隊の栄光』
荒木源の小説「探検隊の栄光」を映画『グッモーエビアン!』の山本透監督が映画化。未確認生物(UMA)を探しに秘境を探検するテレビ番組クルーの奮闘をコミカルに描く。落ち目の俳優・杉崎を演じるのは藤原竜也。
劇場公開数は50館強。藤原竜也が“落ち目の俳優”というこれまでとは違う役柄を演じ話題になると共に、30〜40代には「川口浩探検隊」を連想させる“可笑しさ”も鑑賞意欲をそそられるだろう。「オイオイ」と突っ込みながら、熱い思いが胸に去来する秀作だ。
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*『先輩と彼女』
100万部を突破した南波あつこの人気コミックをD-BOYSの志尊淳と芳根京子主演で実写映画化。高校生男女の王道のラブストーリーが展開される。
「表参道高校合唱部!」で注目を集めている志尊淳&芳根京子が再演。芳根はネクストブレイク確実と注目を集める新進若手女優。9月22日には完成披露上映会が都内で開催され“窓ドン”“顎クイ”など定番となった胸キュンワードがニュースで紹介された。上映館は30館前後と少ないが、中高校生を中心とした集客が期待できる。
*『マジック・マイクXXL』
チャニング・テイタム主演で、男性ストリップの世界を描いた『マジック・マイク』の続編。テイタムをはじめ、マット・ボーマーら共演者がそのまま続投している。
全米のオープニング興収は約1200万ドル。前作からの比較で数字を大きく下げた。テイタム主演作『ジュピター』(15年/ワーナー・ブラザーズ)は全国469スクリーンで土日8万8000人、興収1億2700万円を記録した実績はあるが、本作は約60館での上映。作品のクオリティーは高いが、間口が狭い分、どこまで集客できるか。
*『ダイバージェントNEO』
ベロニカ・ロスの人気小説を、映画『ファミリー・ツリー』のシャイリーン・ウッドリー主演で映画化した『ダイバージェント』の続編。前作から主要キャストがほぼ続投したほか、ナオミ・ワッツなども新たに加わり、作品に彩と深みを与えた。
上映館は約60館。前作『ダイバージェント』(14年/KADOKAWA)は、全国199スクリーンで公開され、週末土日3万1000人の9位という結果を出した。全米ではシリーズ2作品ともにオープニング興収で5000万ドルを超えるヒット。1作目と2作目で大きな数字の差はなかった。トップ10に食い込む可能性も十分ある。(文:磯部正和/映画ライター)
磯部正和(いそべ・まさかず)
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。
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