(…“3”より続く)
4年連続最下位のパラマウントは
挽回を期してシリーズ化候補作続々
一方、昨年6位のパラマウント(5.9%)。米国の年間興行収入シェアで12年以降、4年連続最下位となっている。今年、来年はシェア挽回を期すシリーズ作品が揃っている。
今年は『ミュータント・タートルズ』『アウトロー』の続編、『スタートレック』の新作、名作『ベン・ハー』のリメイク。来年はヴィン・ディーゼルが15年ぶりに復活する『トリプルX』新作、日本の人気アニメをスカーレット・ヨハンソン主演で実写化する『攻殻機動隊』、ドウェイン・ジョンソン主演で人気テレビドラマを映画化する『ベイ・ウォッチ』、『ワールド・ウォーZ』続編、『トランスフォーマー』新作も控える。
『トランスフォーマー』は17年から19年にかけて毎年1本ずつ公開すると発表されている。3部作構想で昨年公開された『ターミネーター』は興行的な不振からシリーズ化が宙に浮いた格好。パラマウントのシリーズといえば『トランスフォーマー』『スタートレック』のみで、次なるシリーズ作品の誕生に期待が集まる。
メジャースタジオは年間に10数本から20本以上を劇場公開する。基本的なラインナップ戦略は、売り上げの柱となる人気シリーズを毎年公開しつつ、シリーズ化を視野に入れた大作(アクションが中心)を巨額の製作費をかけて作り、比較的予算の低い中規模・小規模の作品(感動ドラマやラブストーリー、サスペンスなど)で1年間を埋めていく。劇場興行収入が大きければ、その後のブルーレイ・DVD販売やテレビ放映権の売り上げも比例して大きくなる傾向にあり、各社は劇場での大ヒットが見込める作品の製作に力を入れる。果たして今年のシェアはどんな結果となるだろうか。(文:相良智弘/フリーライター)
相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。
【関連記事】
・【興行トレンド】3_『ゴーストバスターズ』再映画化/ハリウッドメジャー「負け組」4社のラインアップ戦略
・ハリウッドで存在感を増す中国(1)/マット・デイモンもジェニファー・ローレンスも日本はスルー
・『コナン』VS『しんちゃん』の東宝アニメ対決! ジャニーズ映画も勝機あり
・世界を視野に巨額投資。Netflixが牽引する米国ドラマの最新事情
・クリエイターの感性が試される、別次元の音響規格
PICKUP
MOVIE
INTERVIEW
PRESENT
-
【舞台挨拶あり】齊藤工が企画・プロデュース『大きな家』公開直前舞台挨拶付試写会に15組30名様をご招待!
応募終了: 2024.11.22 -
『型破りな教室』一般試写会に10組20名様をご招待!
応募締め切り: 2024.11.29