昨年TBS系で放送されて大きな話題を集めたアニメ『BLOOD』シリーズを映画化した『劇場版 BLOOD-C The Last Dark』。この作品の初日舞台挨拶が6月2日に新宿ピカデリーで行われ、ボイスキャストの水樹奈々、野島健児、橋本愛、神谷浩史と塩谷直義監督が出席した。
・『劇場版 BLOOD-C The Last Dark』初日舞台挨拶、その他の写真
“古きもの”と呼ばれる異形な存在と戦う宿命の主人公・小夜を、テレビシリーズから担当してきた水樹。まずは、超満員で埋め尽くされた客席に対して「朝からパンチのある作品を選んでいただきありがとうございます」と感謝の言葉。小夜のキャラクターについて「劇場版になると別人になってしまっていたので、鼻歌を歌っていたころが懐かしいですね」と振り返り、「共演者のみなさまから新しいタイプのヒロイン像と言っていただきました。すごく格好良くて凛としていて、テレビシリーズの小夜とはアプローチが違いましたけど、芯の部分は変わらず、誰かのために戦っているのはすごく魅力的な女の子だと思います」とアピールした。
水樹といえば、2009年に声優として初のNHK紅白歌合戦に出場するなど、歌手としても活躍中。この作品では、テレビシリーズと同様に主題歌を歌っている。同作のために主題歌「METRO BAROQUE」を手掛けた水樹は「本編の最後に流れるということで、物語を振り返って見たときにストーリーとリンクするものにしたいと思い、小夜の視点で書きました」と解説。「今回の小夜は、彼女の優しさから人との接触を避けますが、本当は人との温もりを求めている本心を曲から感じてほしいと思います」と観客に訴えた。
松たか子主演の映画『告白』や『貞子3D』で注目を集めている若手女優の橋本は、この作品で声優に初チャレンジ。地下鉄で“古きもの”に襲われそうになったところを小夜に助けられる女子高生・柊真奈役を演じている。「初めて声だけでお芝居をすることになって、改めて声優さんを尊敬しました。これまでは動きあってのセリフでしたから、すごく難しかったです」と女優業とは勝手が違ったことに戸惑いを見せ、水樹らプロの声優陣に囲まれて「多分、浮いているんだろうな〜って思います」と会場を笑わせるも、司会からの「また声優のお話がきたら」という質問には、「機会があれば!」と意欲的だった。
水樹と同じくテレビシリーズから登場している野島は、秘密組織の若き当主である七原文人役。「テレビシリーズでは怖いくらいに文人は良い人でした。何かを隠しているとは思っていましたが、これは文人の愛情から生まれたもの」とコメントすると、文人への復讐を企てる殯蔵人役の神谷浩史は「最後に彼が言ったセリフは『文人と一緒に世界を牛耳りたかった』的なことを監督から言われました。彼も歪んだ愛情の持ち主」と“愛情”を強調すると、水樹から「舞台挨拶の前に2人がカップルシートで見ているところを見て、役作りなんだな〜と思いました」と知られざる裏話を明かされ、「たまたまだよ」と“歪んだ愛”を否定して会場は爆笑の渦と化した。
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