大ヒットした『告白』の原作者としても知られる作家・湊かなえの「往復書簡」を原案に、吉永小百合を主演に迎えて贈る『北のカナリアたち』。この映画の完成披露会見が10月3日に東京国際フォーラムで行われ、第1部で阪本順治監督らスタッフ陣が、第2部で吉永をはじめ、柴田恭兵、里見浩太朗、森山未來、満島ひかり、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平といった豪華キャスト陣が登壇した。
昨年12月にクランクインした本作。吉永は「1年かけてとうとう『北のカナリアたち』が完成しました。2ヵ月間の利尻島、礼文島、それからサロベツ、稚内、札幌というロケの間はあまりの厳しさに、最後の方はこれは乗り切れないのではないかという不安がしてきました」と振り返ると、「でも、なんとか2月に入る前にロケが終わり、夏のロケに備えて体力作りをしました。夏はアクションシーンも多かったですし、とても美しい自然のなかで撮影することができ、こうして、みなさんに完成披露をすることができ、ホッとしております」と挨拶。
昨年11月に行われた製作発表会見の際に、吉永との共演という夢が叶ったと明かした柴田は「今はもっと欲が出て来て、あと2、3本ご一緒させていただきたいなと思ってます。とっても楽しかったし、吉永さんは素敵でした」と語った。
満島は「吉永小百合さんをはじめとする日本映画の大先輩たちと同じ現場で同じ瞬間を共有することができて、本当に学びの多い現場でした。映画を作るということを改めて考えさせられるような体験がたくさんありました」と話し、先日初号試写を見たという宮崎は「この素晴らしいキャストに囲まれていたんだなということを、今日、改めて幸せに思っています。北海道の自然のなかで撮影でき、貴重な経験をさせていただいたと思います」と語った。
先ほど試写を見たという里見は「映画っていいな。私自身、もう忘れたくらいに映画に出ていませんでしたので、久しぶりの映画に参加させていただき、サユリストである私は、吉永さんの親父をやる、楽しいほんの短い時間でした」と感想を述べていた。
また、劇中、仲村トオルとのキスシーンがある吉永は、その感想を尋ねる質問に「仲村トオルさんとの心の通い合いはどういうものなんだろうってことを、監督とずいぶんお話しました。そこで監督が『キスシーンにしましょう』と仰って撮ったんです」と経緯を説明。次いで「あの日、撮り終えてからトオルさんが島を出て東京にお帰りになったんですね。普通は『お疲れさま』って全部終わったら言うんですけど、何か気恥ずかしくて(笑)、トオルさんのところに行けませんでした」と明かし、頬を赤らめていた。
『北のカナリアたち』は11月3日より東映系にて全国公開となる。
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