「PFFアワード2011」受賞作決定、同世代監督に「刺激を受けた」と審査員の瑛太
今年で第33回を迎えた「PFF ぴあフィルムフェスティバル」。そのメインプログラムである自主製作映画のコンペティション「PFFアワード2011」の表彰式が9月30日に東京国立近代美術館フィルムセンターで行われ、602本の作品から厳選された入選作品17本のなかから、北川仁監督(29歳)の『ダムライフ』がグランプリに輝いた。
同作は、幼少時のトラウマをきっかけにイエスマンとなった主人公が、働くダム建設現場でバカにされ、虐げられていくなか、思わぬ反逆と狂気をを暴走させていくブラックコメディ。
プレゼンターの塚本晋也監督は「『ダムライフ』の強みは他とまったく違うオリジナリティがあること、まったく独特の語法・文法・文体を持っている。コミカルなのに、主人公の心の闇は現代人の誰もが少しずつ抱えているもの。そこを映画的に描き出したことが、よかったと思う」と作品を評した。
審査員は塚本監督のほか、映画プロデューサーの阿部秀司、瀬々敬久監督、女優の南果歩、俳優の瑛太がつとめた。
今回は20代監督の受賞作が多く、同世代である瑛太は「僕ら若い世代ももっとアイデアを出したり、映画を作ったりして、世の中の人にいろんなことを与えていきたいと強く感じました」と、刺激を受けたことを明かした。
グランプリに輝いた『ダムライフ』は、10月22日から30日に開催される第24回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門にて招待上映される。
■第33回PFFぴあフィルムフェスティバル「PFFアワード2011」 受賞結果一覧
【グランプリ】『ダムライフ』監督:北川仁(29歳/東京都)
【準グランプリ】『春夏秋冬くるぐる』監督:日原進太郎(31歳/大阪府)
【審査員特別賞】
『(TAITO)』監督:緑朗(27歳/愛知県)
『パッション』監督:南部充俊(34歳/神奈川県)
『僕らの未来』監督:飯塚花笑(20歳/群馬県)
【エンタテインメント賞(ホリプロ賞)】『ニュータウンの青春』監督:森岡龍(23歳/東京都)
【映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)】『チルドレン』監督:武田真悟(24歳/愛知県)
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