リアルな解剖シーンにオスカー女優も興奮！ソダーバーグ監督が撮影裏話明かす

2011.11.11

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『コンテイジョン』
(C) 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

『トラフィック』や『オーシャンズ』シリーズなどを手掛けたスティーヴン・ソダーバーグ監督が、最新作『コンテイジョン』のプロモーションのため来日。11月10日にグランドハイアット東京で記者会見を行った。

・［動画］『コンテイジョン』予告編

同作は、致死率の高い謎のウイルスが地球規模で広まっていく恐怖を描いたもので、マット・デイモン、マリオン・コティヤール、グウィネス・パルトロウなどオスカー俳優が大勢出演しているのも話題のひとつ。

3年ぶりの来日というソダーバーグ監督は「この映画を作るにあたり、究極の状況に置かれた人間の行動について考えました」と挨拶してから、「日本では3月に大変な事故が起きてしまいましたが、（早く）みなさんが普通の生活に戻れたら……と願っています」と話していた。

映画を作った理由については「麻薬などは自らの意思で避けられる問題だが、ウイルスからは逃げることはできない。全員に関わる問題となってくるので、映画の題材としていいのではないかと思いました」と明かした。

人気・実力を兼ね備えたトップスターたちの出演をどうやって実現させたのかという質問には「本作は群像劇なのでたくさんの役柄があり、演技力のある人が大勢必要でした。どの役も、8日間くらいという短い出演時間で済むので参加しやすかったのではないでしょうか」と回答。

さらに、マット・デイモンらが「ソダーバーグ作品だから出演した」と述べるなど、俳優から信頼されていることに関して感想を求められると、「私はとても俳優が好きですが、驚くことに世の中には俳優が好きではない監督もたくさんいるのです。なかには、相手に敬意を払わず軽んじるような態度をとったりする人もいると聞きます。俳優というのは自分を周りにさらけ出さなければいけない大変な仕事。弱みも見せないといけない。そんな彼らの努力に、私が敬意をはらっているからかもしれませんね」と話していた。

劇中では、最初に感染し死亡する患者役を演じたグウィネス・パルトロウの解剖シーンも登場。頭部の皮をめくり、脳みそまでが露わとなるような映像だが、「グウィネスはこの撮影にとても興奮していました」とソダーバーグ監督。「『プライベート・ライアン』にも参加したアシスタントカメラマンが、その撮影を見て気分が悪くなったと聞き『うまくいったな』と思いました」と満足げな表情を浮かべていた。

すべての質問に丁寧に応じていたソダーバーグ監督。最後の挨拶を求められると、「日本語ができないので、ジョークを言えなかったのがとても残念」と話し、記者たちを笑わせていた。

『コンテイジョン』は11月12日より新宿ピカデリーほかにて全国公開される。