『ガレキとラジオ』上映再開、ねつ造報道で上映中止も全国から応援の声

『ガレキとラジオ』
『ガレキとラジオ』

2014年3月から中止していたドキュメンタリー映画『ガレキとラジオ』の上映会受付を本日(9月29日)より再開したと、株式会社ワンダーラボラトリー(東京都渋谷区、代表取締役:山国秀幸)が発表した。

[動画]『ガレキとラジオ』予告編

上映会再開の理由についてプロデューサーの山国秀幸氏は、「3月5日、新聞より、本作にやらせがあり、そのことで出演者の被災者女性が大変苦しんでおり、映画の上映会が広がることで更なる苦しみを負われているとの報道がありました」と上映会受付を中止した理由を改めて説明。

だが、その後、出演女性が弁護士を通じて記事を掲載した新聞社に対し、「やらせではなく、記事そのものが事実に基づかないねつ造」という質問状を送ったそうで、同氏は「出演女性ご本人に直接お会いし、確認させていただきましたところ、報道内容が真意とは違うこと、映画を大事に思ってくださり、再上映を何より望んでいることなどが分かりました」とその後の経過を綴っている。

一方で、「この映画にご出演くださった『FMみなさん』の元スタッフの方々や、この映画を観ていただいた全国の皆様からは、『このまま上映中止にしてはならない』という声も続々と頂戴し、上映再開について関係者で議論を重ねてまいりました」と記し、今回の再上映受付開始の判断に至った経緯を報告している。

なお、再上映に際しては、出演女性から「やらせではないので、このまま上映してください」とのコメントをいただいていたそうだが、最終的には「これから映画をご覧になられる方々に、先入観なく観ていただくためには再編集が最良の手段」という結論に至り、報道で「やらせ」とされた出演女性とラジオが関わっている場面を差し替えたほか、2014年3月時点の出演者のインタビューや近況報告をエンドロールの後に追加するなど、一部を再編集し映画に反映させている。

同作は3月5日に出演者女性がラジオに励まされるシーンでやらせがあったと新聞で報じられたことに端を発し上映中止に。ナレーションを担当した役所広司も遺憾の意を表明していた。

【関連記事】
ご当地アイドルたちが東北復興支援のチャリティライブ! 気仙沼からも参加
【週末シネマ】逆説的なタイトルを掲げ、原発問題に正面から体当たりした『希望の国』
堂本剛「今の日本に大切な絆とかご縁とか、そういったものが生み出した作品」
三浦友和、震災翌日にクランクインした『RAILWAYS』について気持ちを語る

INTERVIEW