この夏は、絶不調に終わるのではないかと言われているハリウッド。その理由についてロサンゼルス・タイムズ紙のパトリック・ゴールドスタインは、良くできたオリジナル作品がないからだと分析している。昨年の夏にヒットした『ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』や『カールじいさんの空飛ぶ家』『あなたは私の婿になる』のような映画こそが、新しい観客を一気に劇場に呼び込む起爆剤になるのだが、そういった作品が今年はないというのだ。
続編やリメイク作品の場合、映画界を知る興行成績にくわしい人間なら、多少のブレはあっても、全体としてはだいたいの客足の予測はつくのだという。そこで重要になるのがオリジナル作品。これが充実しているかどうかが、全体の活況に大きく影響するのだ。
ところがこれまでのところ、この夏のオリジナル作品の評価は低め。リドリー・スコット監督×ラッセル・クロウ主演の『ロビン・フッド』、人気ゲームを映画化したファンタジーアドベンチャー『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』、アシュトン・カッチャーとキャサリン・ハイグル共演のアクションコメディ『Killers(原題)』は、ヒット予想で定評のあるシネマスコアでBの評価。エイドリアン・ブロディ主演のSFホラー『Splice(原題)』がDをつけられるといった芳しくない状況。当然、興行成績も冷えきったものになっている。
[動画]『ロビン・フッド』予告編
『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』作品紹介
こうしたなか、いま最も期待されているのが『ダークナイト』のクリストファー・ノーランが監督をつとめるSFアクション『インセプション』だそう。それに続くのがトム・クルーズ主演のアクションコメディ『ナイト&デイ』、アダム・サンドラー主演のコメディ『Grown Ups(原題)』だとか。
ゴールドスタインは、続編・リメイクの『トイ・ストーリー3』や『ベスト・キッド』『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』がビッグヒットにならないと言っているのではない。だが、悲惨な夏となるか、ちょっと調子が悪かった夏となるかを決めるのはオリジナル作品だろうと論じているのだ。
はたして『インセプション』は救世主となれるのか。レオナルド・ディカプリオが主演、渡辺謙も出演しているこの映画に、熱い期待がかかっている。
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